H様邸 施工事例 【見守りの家】

H様のご紹介を受けたときは、ご自宅の湿気に悩んでいられて、日当たりも悪くお父様の体にも障るということで、なんとかしたいということでした。

家の老朽化と立地環境が良い状況(日当たり、湿気等)ではなかったので、できれば別のところに家を建てたいということでした。

最初は弊社のセミナーに来ていただき、弊社が取り組んでいる住宅の説明を聞いていただきました。

その際、特に室内環境と健康の関係について関心を深めていただいたようでした。
その上で既存の住宅地の処分も含めて、新規土地、建築費その他諸費用等全て含めて予算内でSW工法の家をなんとかして建てたいということになりました。

土地からということで弊社でご紹介するのですが、その度にご自身の目で見て回ることは大変だったと思います。

弊社のOB様から土地探しの体験談を話していただき応援していただいたことは、大変有りがたかったです。
時間はかかりますが、実際に様々な土地を見て、そこにそれぞれどんな住宅が建てられるのかを私達と検討していくなかで、自然とH様のイメージが少しずつ形になり私達作り手とのコミュニケーションも深めることができました。
まず、お父様の介護をしながらの生活が優先すること、その上でご夫婦の生活、趣味を楽しめることなどが明確になってきました。
介護の進行を考慮しながら生活のパターンを予想して、ご夫婦でお父さまを見守りながら楽しく暮らしていくために必要な計画を話し合えたことは、その後の暮らしに役立つことになりますし、私達に出来ること出来ないこと、費用も含め検討する重要な基礎になりました。
住宅の費用を予算に合わせるには、家族全員での暮らしのイメージ(価値観)作りがお客様にとっても私達にとっても、とても大切だと思います。

その結果、H様の住宅ではキッチンからすぐにお父様のサポートができるように、また車いすでのトイレやお風呂への移動がスムースに行えるようにプランをしつつ、趣味の部屋を設けるなどできました。

併せて駐車場も2台のスペースを用意して、ご兄弟が集まりやすくできるようにしました。このベットの位置なら気持いいのではないか、家事や介護を同時にしながらもリビングで寛げるのではないか、趣味に没頭する時間も作るスペースができるのではないかと、それらの生活をサポートする空気の流れや陽の入り方など、また仕上げ材の感触などを理解していただきながら、実際の暮らしを想定してワクワクしながらの打ち合わせでした。このようなやり取りの中、外観についての希望は、「肩肘張らない『普通の家 』がいいのです」と聞いた時に、一口に普通と言っても何が普通なのかはわからないはずですが、この時はストンと腑に落ちました。お客様と分かり合えた瞬間でした。